本学では,創立者松前重義博士の偉業を顕彰し,その理念を継承することにより,本学園の人材育成と諸活動の向上発展に寄付する事を目的とした事業の一つとして,松前重義記念奨励賞制度があります.
本年度もその授与式が,2015年1月15日午後5時から,東京・霞が関ビル35階の東海大学校友会館で挙行されました.
この授与式において,本学科卒業生で現在も本学工学研究科情報理工学専攻の修士2年に在籍するヌルルイザティビンティアズリザンさんがこれまでの業績等を評価され,めでたく本奨励賞の一つである松前信子賞を受賞いたしました.
ヌルルイザティさんは,本学が参加していたマレーシア高等教育借款事業(通称:HELP3)のプログラムにより,2011年4月に本学3年次に編入して以降,学部および大学院において,様々な業績を残し,その結果として今回の受賞に至りました.
インドネシア・ガジャマダ大学からのインターンシップ
ジャイロアクチュエータにより自立走行するバイクの開発
独楽の理論を用いた設計法により坂道も上がるジャイロバイクを実現しました.
自立走行する2輪車に関しては,慣性ロータ(フライホイール)を動かしバランスをとる方式であるムラタセイサク君が良く知られていますが,構造上駆動トルクを大きくできないため大型化は難しいと思われます.一方,ジャイロをアクチュエータとして使用する方式は,高速回転するフライホイールを傾転させることでトルクを得るものであり大きなトルクを得ることができ,大型化も可能です.
そこで大内研究室では,新たに開発した2段独楽理論を用いてジャイロ2輪車の数式モデルも作り,写真のジャイロバイクを作成,実験を行った結果,平坦な道だけでなく坂道や雑木林などでの自立走行においても理論通りの成果が得られることを確認しました.
この成果は,日刊工業新聞に紹介されました.以下はURLです.
http://www.robonable.jp/news/2014/12/tokai-1230.html
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0420141230eaai.html
国際会議Robioにて研究成果の発表を行いました
12月5~10日にインドネシア・バリ島で実施された国際会議2014 IEEE International Conference on Robotics and Biomimetics(Robio2014 )にて,コンピュータ応用工学科稲垣研究室の修士2年Nurul Izzati Azlizanさんが研究成果の発表を行いました.
この国際会議はIEEEの主催によるロボットとバイオミメティックスに関すテーマを中心に扱う会議で,世界各国から638件の投稿があり,彼女の論文を含めた374件の論文が採択されました.
彼女の国際会議での発表はこれで3回目である事もあり,難なく発表を終え,聴講者から質問にも適切に回答していました.
国際会議MJIISにて発表3件を行いました
11月12,13日にマレーシア・クアラルンプールで実施された国際会議MJJIT-JUC Joint International Symposium(MJJIS2014)にて,コンピュータ応用工学科の学生および,学科研究室に所属する大学院生が,3件の研究成果発表を行いました.発表を行ったのは,浅川研究室修士1年のAizuddin Shaali Masri君,稲垣研究室修士2年のNurul Izzati Azlizanさん,同学部4年の平岡信武君です.
この学会はマレーシア日本国際工科院(MJIIT)および本学を含む25大学によるコンソーシアム(Japan University Consortium)が協同開催しているもので,上記3名の学生の他,本学から多数の学生・教員が参加していました.発表した3名は共に英語に堪能で堂々と発表し,質問にも立派に回答していました.
また,MJIITからは稲垣研究室が本年6月に実施したサマートレーニングにて学生を受入ており,その学生さんとの再開を果たす事もできました.
2014年11月3日 Hack U 東海大学 2014でコンピュータ応用の学生が入賞
2014年7月21日 創造工学演習競技会を実施
コンピュータ応用工学科設置時から開催されている創造工学演習競技会も今年で14回目ということで,1年生主体の22チームによって競技が行われていました.競技は,ライントレースでコースを2周走行する間に2つのかごにピンポン球を入れるというものです.
今年度はかなりハイレベルな競争となり,優勝したa-7班のタイムは,走行時間1分24秒でピンポン球を2つ入れたボーナスのマイナス90秒も獲得しました.記録はなんと,マイナス6秒56となり,創造工学演習競技会初のマイナスの記録となりました.
来年度は,ロボットのシステムやルールの改正などを行う予定でおりますが,コンピュータ応用の伝統として引き続き開催していきたいと思います.
MJIITサマートレーニングを実施しました
コンピュータ応用工学科第12研究室(稲垣教授)では,日本政府と大学の協力で設立されたマレーシア国際工科院(MJIIT)の教育プログラムとして実施されたサマートレーニングに協力し,MJIITの学生の受け入れを行いました.
受け入れた学生はAuni Adlina binti Hussinさんで,他の 6名のメンバーと共に来日し,6月17日から7月10日までの約4週間のトレーニングを受けました.トレーニング中はArduinoというマイコンボードを利用し,組み込みシステムの開発入門として,キッチンタイマーの製作を行いました.使用するマイコンボードに取り付ける基板の回路設計からソフトウェアの制作まで,総合的にものづくりを学びました.折しも,トレーニング期間の後半はイスラム教のラマダン月にあたり,断食の中での活動となりましたが,それに負けることなく無事に目的を完遂する事ができました.同時に,研究室に所属する同年代の学生達との交流もさかんに行い,日頃の研究室活動ばかりでなく,ディズニーランドや花火等の催しも行いました.あっと言う間の4週間で,本人も満足の様子で名残惜しみつつマレーシアへの帰国の途につきました.